3杯目 「ビデオテープの持ち主」

すいかの緑が店先をにぎわかしている今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?

夏の思い出は熟してますか? 松原の思い出ですか?

松原なんて、セミの鳴き声さえも高架下の電車の音でかき消されています…
なので夏と言えば昔の思い出でがこみ上げて来ます…
そうあれは中学生の頃、松原の友人N氏の出来事です。

 

 

 

 

両親が買い物に出かけた夏休みのとある1日、彼は自宅でお留守番だった。
しかしテンションは高かった…。

何故? それは、友達から借りたエロビデを見れるからだ!
部屋にビデオがない彼はこの日を心の底から待ち望んでいた!!
そして逸る気持ちを抑え切れずリビングにあるビデオデッキにその夢のテープを入れた!
彼は初めてのエロビデに興奮が絶頂に達し、待ち切れず早送りをした!
するとその時、彼の悲劇の始まりを知らせる音が鳴り響く…

 

 

ウィーーーン(早送りの音)  … ガっ!ガガガ… ギュイ~ン… ガッ!

なんと!ビデオが絡まって止まってしまったのだっ!
急いで再生ボタンや巻き戻しなど押してみるがテープが絡まって微動だにしない!
しかも頼みの綱 「取り出しボタン」 も反応しない…

両親の買い物と言っても遠出ではなく近くのスーパーだ!
そんなに時間の猶予もない…
まるで彼が早送りされているかの様に慌てふためきながら電気屋に電話してみる。
しかし日曜日なので繋がらない…

タウンページで片っ端から電気屋に電話してやっと繋がったある電気屋。

「お願いします!ビデオが詰まったので早く取り出してください!」

「わかりました。後数時間後に伺います。」

「いや!それは困ります!両親が帰って来るまでになんとかお願いします!(泣)」

ビデオが壊れて両親にバレるのが怖くて泣きついているんだろう。と勝手に解釈してくれた電気屋は、すぐに駆けつけてビデオテープを取り出してく れた!
しかし出てきたテープは

「悶絶!快感200%!(仮)」

当然エアーは凍りついたが、電気屋に感謝の意と5000円を支払い、丁重に帰って頂いた…

 

 

…確かに「悶絶」と「快感」を得た彼、15歳の夏の出来事。

ってか!おいっ!
お前に返したこのビデオテープ、壊れてるやんけっ!弁償しろっ!

-2004/09/03 update-